若い時とは、何事も勢いにまかせて突き進み頭を打つことがよくある。
それはのちに人生経験として詰まれていくものならばそのスタイルでいいとも思う。
たとえ痛い思いをしてもすぐに立ち直る柔軟性も持ち合わせているのだから。
飲み屋で知り合った男性と意気投合して、何回か会っているうちにいつの間にか付き合うことに
なっていたことがある。
相手の押しの強さに負けたのだが、付き合い始めて最初のデートで自宅に連れて行かれた。
・・・といっても自宅を外から眺めて「ここが僕の家なんだ」と教えてもらっただけで、その後は
彼がよく行くカフェや映画館でのデートだった。
好きな相手には自分のことを知ってほしいとよく聞くが、その人はまさにそのタイプで、私の気持ちが
まだちゃんと彼を好きではない状態なのにも関わらず、いろんな場所を案内してくれた。
しかしそこでまさかのカミングアウトが。
「実は1年前に離婚して、子供がいるんだ」
二十歳の女子にはなかなか堪える設定の男性だと思わないだろうか?
実際、そのカミングアウトから私は少しずつその人から離れていった。
けれどこのカミングアウトは今思えば「優しさ」だと思う。
向こうは私の気持ちの覚悟を期待していたのかもしれないが、始めから自分の状況を話してくれた
ことによって、それ以上深い関わりを持つことはなかった。
そしてそんな私の拒絶を向こうはすんなりと受け入れてくれた。
自分の今までの経験を晒すことはとても勇気のいることで、それをしてくれたその人はキチンと私と
向き合おうとしてくれていたのだから。
その現実を受け止め切れなかったのは私で、今はそれを感謝している。
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